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釣りコラム

ハンドメイドルアー工房

ハンドメイドルアー"ここにフォーカス"(コーティング剤編)

2007.06.18 掲載
広岡クラフト代表
広岡勝幸

ハンドメイドルアーの大半は木材から作られています。木材を削って成形したボディを「補強」、「防水」、「表面を均一化」する目的で使用されるのがコーティング剤です。コーティング剤と呼ばれる液体にはウレタンクリヤー、セルロースクリヤー、エポキシクリヤー、クリヤーラッカーなど様々なものがあります。これらの中からルアークラフトでは定番のウレタンクリヤーとセルロースクリヤーにフォーカスしてみることにしました。

ハンドメイドルアーのコーティングは主にドブ浸けで行ないます。ドブ浸けとは読んで字のごとくコーティング液にルアーをドブッと浸けてボディ表面に被膜を作るコーティング技術です。ドブ浸けを何度も繰り返すことで被膜は厚くなり、ルアーは完成します。それではドブ浸け作業での注意点とウレタンクリヤー、セルロースクリヤーの性質について説明します。

【ウレタンクリヤー夏場での注意点】
ウレタンクリヤーは、気温が高過ぎるとコーティング被膜が硬化した後に黄ばんでしまうというトラブルが発生します。
これは私の失敗談ですが、夏場のガレージでドブ浸けを行なった時のこと(薄っぺらい鉄板で建てられたタイプのガレージ)、その日のガレージの中の気温は40℃近くになっていました。それでも直射日光にルアーを当てなければ大丈夫だと高をくくってドブ浸けを続行することに、ところがルアーはもののみごとに黄ばんでしまいました。
このような夏場のトラブルは、できるだけ気温の上がりにくい場所に作業場を移すのが一番です。もし、それがどうしても無理ならば夏場のドブ浸けは断念して秋頃から作業を再開するほうがいいでしょう。

「冷房入れたら?」という意見も出てきそうですが、それは私に言わせればルール違反!(笑)。ハンドメイドルアー作りは「手間はかけてもお金はかけない」というのが基本です(こんなの誰が決めた)。必要最低限の材料と道具を使い、ルアーを作ってこそ魚が釣れたときの感動が大きいのです。

というのはさておき、冷房を効かした通気性の悪い部屋でコーティング剤を扱うのは大変危険です。有機溶剤中毒になりかねません。ということで夏場のコーティング作業には温度と換気の面で注意が必要になります。

【ウレタンクリヤー冬場での注意点】
ウレタンクリヤーのコーティング被膜は通常だいたい丸一日で硬化します。それでも気温が10度を下回り、空気が乾燥しているような条件では完全に硬化するまで丸二日もかかってしまうことがあります。

ボディ表面を均一化する目的でドブ浸け硬化後にヤスリがけをするのですが、ここで焦って完全に硬化していないボディを紙ヤスリで擦ってしまうと、さあ大変!せっかく作った被膜が消しゴムのカスのようになりポロポロと剥がれ落ちるトラブルが発生します。ここでは、早く次の工程に行きたいという気持ちを「グッ」と抑えて、じっくりと時間をかけてウレタンクリヤーが硬化するのを待つしかありません。

気温を上げるためにストーブを焚くのなんてもってのほか!あかん!ダメ!。

ウレタンクリヤーなどのコーティング剤は火気厳禁です。ということで、冬場はコーティング剤の硬化時間に注意が必要といえるでしょう。それでは夏場の異常な暑さや冬場の低温期には、これといった対策法は無いということなのでしょうか?。

そうです、結局自然相手では、よほどのしっかりとした温度管理が出来る施設でもない限り打つ手なしと言ったところです。

【ウレタンクリヤーの保存方法】
ウレタンクリヤーは空気中の水分を吸収して硬化するタイプのコーティング剤。つまり、瓶のふたを開けている時間が長ければ長いほど液が空気中の水分を吸収して硬化が進んでいきます。それでも瓶のふたを開けなければドブ浸け作業ができないのだから、それは仕方のないことです。そんな性質をもったウレタンクリヤーは、瓶のふたを閉めて保存している状態でも微量の水分を吸収するのか、硬化は少しずつ進んで行きます。せめて、この保存している間の硬化だけでも何とかならないものかと考えた結果「シリカゲルを使ってみてはどうか」ということになりました。シリカゲルとは、お菓子なんかといっしょに入っている乾燥剤で、袋に「たべられません」とか「やぶらないで」とか書いているあのツブツブです。

半信半疑でウレタンクリヤーの収納ボックスにシリカゲルを入れてみると、なんと少しだけドブ浸けができる期間が延びたのです。使用頻度や作業をする季節にもよりますがウレタンクリヤーは、使い始めて6-7ヶ月ほどで液にトロ~と粘りが出てきてドブ浸けが難しい状態になります。それがシリカゲルを使い始めてからのウレタンクリヤー液は8-9ヶ月サラサラしたドブ浸け可能な状態が続きました。

たかが2-3ヶ月ドブ浸け期間が延びただけですが、これはルアーを作る者にとっては大きいのです。何しろ2ロット(私の場合個数にしたら20個)は多くルアーを作ることができるのですから。

このように気温の変化や使用状況に敏感な反応をするウレタンクリヤーは気難しい性質のコーティング剤だと言えます。そして何よりコストが高くつくというところが一番気になる点であります。そんなウレタンクリヤーですが、プロのルアービルダーを始めとして多くの人に指示されているのはなぜでしょうか。

それはウレタンクリヤーで仕上げたルアーは衝撃に強く、耐久性に優れ、コーティング被膜に光沢がある、などコーティング剤に求められる性能を高いレベルで満たしているからだと思います。

【セルロースクリヤーの長所と短所】
製作するルアーが年間に10~20個ぐらいかな・・・という方は経済的なことを考えるとセルロースクリヤーを使ったほうがいいかも知れません。セルロースクリヤーはウレタンクリヤーとは性質がまったく違い、液が乾燥して硬化するタイプのコーティング剤。そのため保存中も気温や湿度の影響は受けにくく、バッチリ長持ちで非常に扱いやすいというのが特徴です。
このセルロースクリヤーもウレタンクリヤー同様にプロのルアービルダーを始めとして多くの人に指示されているだけあって衝撃に強く、耐久性についても申し分のないコーティング剤だと言えます。

それだけ聞くと「セルロースクリヤーはええとこだらけやんか」「コストも安くつくし、セルロースクリヤーでええんちゃうの!」と、思う方は多いでしょう。ところがドッコイ世の中そんなに上手くいきません!。セルロースクリヤーはドブ浸け硬化後のコーティング被膜が薄く、被膜の厚みはドブ浸け3回でウレタンクリヤーのドブ浸け1回分相当にしかならないのです。つまり、ルアーを一個完成させるのにウレタンクリヤーでドブ浸けを20回したならば、セルロースクリヤーだと同じ厚みの被膜を作るのに約60回もドブ浸けをしなければなりません。ボディとの段差が小さくなる薄いアルミ箔を貼り付けたり、いろいろ工夫してみてもドブ浸け回数60回が40-50回に減るだけです。

ただ、セルロースクリヤーは硬化(乾燥)するまでの時間が短いので、冬場の低温期を除き一日に2~3回ドブ浸けすることも可能でしょう。それでも、この凄まじい回数のドブ浸けは長く根気のいる作業なのは確かです。

執筆者紹介:
広岡勝幸(広岡クラフト代表)
(ひろおかかつゆき)。和歌山県在住。1964年生まれ。幼少より釣竿を片手に海岸をめぐり釣りに明け暮れる。1986年頃よりルアーフィッシングの魅力に取り付かれ、同時期にルアー作りも始める。2005年より自ら製作するルアー「HCルアー」の販売を開始。
趣味はスポーツ観戦、ライブハウスめぐり、食べ歩き。ルアーフィッシングは・・・仕事です。

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